小児科医求人の現状
こんにちは女性医局コーディネーターです。
このブログでは、会員の女性医師や医療機関の方と日々お会いする中での出来事をご紹介していきます。
Photo:IPV vaccination By Sanofi Pasteur
都内の小児科クリニックから求人のお電話をいただき、ご訪問してきました。
医師数は増えているのに小児科医は増えていかないという現状の中で、時代に即したサービスとホスピタリティの両面を診療方針に掲げている小児科クリニックでした。
1年365日、朝8時から夜10時までの診療体制があり、事前問診表(iPad、スマホからでも操作可能) → 受診情報 → 電子カルテ → レセプトまで、自社開発システムを使っているとのこと。受診情報は患者さんがスマホからでも閲覧できるようになっていて、まさに子育て世代のための「今時代の中で動いているクリニック」という印象。
事務長さま曰く、治療方針の中で、無駄な医療(検査・処方)をしないようにしているということで、「慢性的に小児科医が不足している中で、例えば風邪に対して安直な抗生剤を出さない様な取り組みをしており、それに理解のある医師が欲しい。コミュニケーションを大切にしており、患者はもちろん医師同士での連携がとれる小児科専門医が欲しい」というお話がありました。
受診される保護者世代と重なる、女性医局の登録ドクターのプロフィールなども紹介し、今回の訪問では非常勤の案件と、11月、12月のスポット勤務として、一般診察、乳幼児健診、予防接種 1日100名程度で1.5診制という求人をいただきました。
「乳幼児を含めた子どもの命を扱う」という重責に加え、最近では親世代の治療や薬に関しての情報収集量の多さが小児科医を悩ませているとも聞く中で、事務長が言われた「無駄のない適切な診断」と「コミュニケーション能力」というものが、ITが普及すればするほど必要となっていくという臨床現場の実情はなんとも皮肉なものです。
<女性医局>の登録ドクターの中には常勤・非常勤での小児科勤務の復帰を躊躇されている女性ドクターも多いのですが、今回の訪問先のように、‘患者さんの受診のしやすさ’と同じだけの‘担当医師との信頼’を 意識されて、新たな取り組みをされている医療機関があることを今後も紹介し、発信していきたいと思います。